バスに乗って。
2016/10/17
バスに乗って北へ向かっている。
なぜこんな文章を書こうと思ったのか、もしかしたら昼過ぎまでの仕事を終えてから急いで買った二本の缶ビールを続けざまに呷ったせいなのかもしれないし、暇潰しと言えない暇潰しに読んでいる旅について書いた小説のせいかもしれない。
一つ言えるのはそこへ着くと自分の未来と過去が一緒になって待っているということだ。ありふれた言い方をすれば、恐らくそれは希望だ。
高速道路からは晴れているのか曇っているのかわからない空が見えて、鱗雲からは少しの日光がその土地を照らしている。
僕は今、バスに乗って北へ向かっている。
渡辺祐磨