ある夫婦との不思議な関係。
「髪型変えたんですか(笑)流行ってるんですかそれ(笑)」
その日の営業は、そんな一言から始まった。ちょっとバカにしてると思った。
数ヶ月振りにサロンに来てくれた夫婦は、福岡からの旅疲れもあまり感じさせず、変わらず元気そうで、僕自身も、久しぶりなはずなのに、久しぶりな気がしない。
【お土産ありがとう】
旦那さんの姉が、僕と専門学校の同級生で、「弟が東京に行くからよろしく」と、うちのサロンを紹介してくれたのが知り合うきっかけだった。すぐに付き合っていた彼女と、彼女のお母さんまで(!)来ていただくようになり、先日目出度く入籍し、夫婦になったという経緯。
お客さんというよりは、少しだけ歳の離れた友人のようで、三人で飲みに行ったりした時も
「ユウマさんって運動できなさそうですよね(笑)」
「いやできるわ!スピードスケートやってたわ!」
「全身タイツ(笑)」
などと、気を使わずに出来る会話が心地よい。
でもやっぱりバカにしてると思った。
そして、4月、その専門学校の友人が結婚することになり、僕も式に呼ばれている。
ちなみに友人の旦那さんは僕の弟と同級生なのである。(一度会ったことがあるが、僕と弟が激似なことに驚いていた)
もちろんその弟夫婦も式に出席。
僕は新婦の友人として出席するが、新婦の弟夫婦と仲が良く、なぜか新郎も知っているという、極めて稀な状況。
このことでサロンに来た弟夫婦とひと盛り上がりした後、奥さんが
「ユウマさん、もう親族席でいいんじゃないですか?苗字も同じだし(←!)」
「あ〜、それも良、、、くはないよね」
とはいえ、この弟夫婦、僕からして見れば本当に親戚のような、不思議な愛着があるのは事実である。
元気そうですごく嬉しかった。
来月の結婚式を心から楽しみにしています。あらためて、おめでとう。
ちなみに、別れ際、奥さんにこんなことも言われた。
「ユウマさん、結婚式何着てくるんですか?黄色いスーツに蝶ネクタイですか?(笑)」
なぜに俺がゲッツ。
やっぱりバカにしてると思った。
渡辺祐磨